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Maria Beger 博士(University of Queensland, Australia)を講師にお招きして、
JSPS頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム「海洋生物多様性の進化生態学的形成プロセスと保全に関する国際共同研究」の第1回研究講演「Multi-objective conservation prioritization for protecting the future of coral reefs」を開催します。
皆様のご来聴をお待ちしております。

日時:2月10日(火曜日)16:00〜17:00
場所:理学部棟528室

お問い合わせは
ライマージェームズ(jreimer[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
まで。

生物系が推進するJSPS頭脳循環プログラム「海洋生物多様性の進化生態学的形成プロセスと保全に関する国際共同研究」の概要につきましては,こちら(PDF)を御覧ください。

概要
 琉球列島沿岸より、スナギンチャク(刺胞動物門花虫綱)の新種2種が発見された。2種共にイワスナギンチャク属に分類され、シマテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa mizigama)、シロテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa umbrosa)とそれぞれ命名された。両種は浅海の洞窟やリーフの窪みといった薄暗い環境に生息する。イワスナギンチャク類はイシサンゴ類と同じように褐虫藻(共生性の微細藻類)を体内に保持し、光合成およびプランクトン摂食によりエネルギーを得る。しかし今回発見された2種は褐虫藻を持たないという点でユニークである。両種の形態は非常によく似ており、発見当初は同一種と思われていた。しかし、DNAを用いた分子系統解析により別種であることが明らかとなった。以下に詳細を記す。


シマテヤミイワスナギンチャク
撮影地:嘉手納町水釜


シロテヤミイワスナギンチャク
実体顕微鏡下にて撮影

 琉球列島沿岸からスナギンチャク類の新種2種が報告された。発見者は琉球大学理工学研究科の伊礼由佳、ライマージェイムズ准教授、海洋研究開発機構のシニゲーフレデリック博士ら。スナギンチャクはサンゴやイソギンチャクに近縁なグループで、“スナギンチャク”の名は、体に砂粒を含む事に由来する。今回記載された2種は、イワスナギンチャク属に分類された。
 イワスナギンチャク類は主にサンゴ礁域に生息し、プランクトン摂食および褐虫藻(体内共生する微細藻類)が光合成を行う事により栄養を得る。しかし今回発見された2種は洞窟やリーフの窪みなどといった薄暗い環境に生息し、褐虫藻を保持しない。これでは光合成を行うことはできず、この2種は水中に漂う懸濁物やプランクトンを摂取することで全エネルギーを賄っていると考えられる。このように褐虫藻を持たないイワスナギンチャク類は非常に珍しく、世界中でこれまでに1例しか報告がない。
 今回発見された2種は、触手の色にちなみ、シマテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa mizigama)、シロテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa umbrosa)とそれぞれ命名された。シマテヤミイワスナギンチャクの種小名(学名の一部)である”mizigama(ミジガマ)”は、採集地の一つ、嘉手納町の水釜海岸を意味すると共に、水中の“ガマ”(ウチナーグチで“洞窟”)に生息するという意が込められている。この2種は分布域に違いがみられ、シマテヤミイワスナギンチャクは沖縄島、渡嘉敷島、八重山諸島、台湾、ニューカレドニアといった幅広い地域に生息し、シロテヤミイワスナギンチャクは八重山諸島と台湾でのみ生息が確認されている。
 両種は共に体長 5-10 mm 程度で体色はベージュや象牙色。非常に良く似た形態をしており、発見当初は同一種であると思われていた。両種は触手の色彩により識別可能で、シマテヤミイワスナギンチャクの触手は白黒の縞模様、シロテヤミイワスナギンチャクの触手は白色をしている。核DNAとミトコンドリアDNAを用いた分子系統解析の結果でも、両者が別種であることが示された。両種は薄暗い環境を好み、また、日中は触手を閉じており非常に目立ちにくい。このような条件が発見を遅らせたのであろう。近年、琉球列島から新種の発見が相次いでいるが、 特に洞窟やリーフの間隙といった目の届きにくい環境には、まだまだ多くの未発見種が潜んでいると期待される。2種の記載論文は、1月28日発行の国際学術誌 ZooKeys に掲載された。

原著論文タイトル
Descriptions of two azooxanthellate Palythoa (Subclass Hexacorallia, Order Zoantharia) species from the Ryukyu Archipelago, southern Japan

問い合わせ先
伊礼由佳 
琉球大学理工学研究科海洋自然科学専攻
〒903-0213 沖縄県西原町千原1 琉球大学理学部 354室
Tel: +1-847-932-9396(アメリカ)
Email: yuka.irei.mugi[at]gmail.com

ライマージェイムズ
琉球大学理学部海洋自然科学科 生物系・准教授
〒903-0213 沖縄県西原町千原1 琉球大学理学部 353室
Tel: 098-895-8542, 090-7294-9279
E-mail: jreimer[at]sci.u-ryukyu.ac.jp

大学院理工学研究科海洋環境学専攻生物系の2014年度修士論文発表会(最終試験)が下記の日程で開催されます。

公開の発表会ですので、学部生の皆さんもぜひご参加ください。

修士論文発表会 2月17日(火曜日)
 理系複合棟102室、8:30〜16:30


今年2015年はイリオモテヤマネコの発見から50年目にあたります。イリオモテヤマネコの唯一の生息地である西表島は、現在議論されている奄美・琉球世界自然遺産の候補地の一つの核ともなっています。節目の年にもう一度西表島とイリオモテヤマネコに目を向け、これからの50年について考えてみるためにイリオモテヤマネコのシンポジウムと写真展を開催します。

【シンポジウム】
2015年2月15日(日)13:30-16:00 西表島 中野わいわいホール

【写真展】
2015年2月8—14日 石垣島 石垣港離島ターミナル

 

共催:林野庁九州森林管理局沖縄森林管理署・西表森林生態系保全センター、
   琉球大学理学部海洋自然科学科生物系・イリオモテヤマネコ生態実験研究室、竹富町
後援:琉球大学国際サンゴ礁研究教育ハブ形成プロジェクト

 

大学院理工学研究科海洋環境学専攻生物系の2014年度博士論文発表会(最終試験)が下記の日程で開催されます。

公開の発表会ですので、学部生の皆さんもぜひご参加ください。

博士論文発表会 2月13日(金曜日)
 理系複合棟102室、8:30〜16:30


第3回千原キャンパス生物写真コンテスト」の審査が終了しました。このコンテストは、琉球大学千原キャンパスで見られる生き物を対象にした、生物系の学生による生物写真コンクールです。今回は30作品と応募が少なかったのですが、昆虫類、両生類、爬虫類、植物などに加えて藻類の顕微鏡写真が含まれるなど、これまでとは違う傾向も見られました。このなかから、最優秀賞1点、優秀賞6点、入選7点、審査員特別賞1点が選出されました。これらの入賞作品15作品を理427室前の特設掲示板に展示してありますので、みなさん是非一度御覧ください。

琉大キャンパス Biodiversity マラソン実行委員会

過去の入賞作品
第2回
第1回

多田 邦尚 先生(香川大学農学部・教授)を講師にお招きして、
公開講演会「沿岸海域の水質変動と海洋生態系の応答」を開催します。

ふるってご参加ください。

日時:12月25日(金曜日)14:40〜16:10(4限)
場所:理系複合棟609室

お問い合わせは
竹村 明洋(takemura[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
まで。

盧 光輝(Lo, Kwong-Fai)先生(中国文化大学理学院[台湾] 院長)を講師にお招きして、
講演会「中国文化大学(台湾)理学院の研究と教育(Core and vision of College of Science, Chinese Culture University)」を開催します。
皆様のご来聴をお待ちしております。

日時:12月19日(金曜日)16:20〜
場所:理系複合棟202室

お問い合わせは
伊澤 雅子(izawa[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
傳田 哲郎(denda[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
まで。

このたび当学部では、下記要領によりポスドク研究員を公募いたします。

1.職種:ポスドク研究員1名(非常勤,任期1年,年度更新で最長3年間)

2.所属:琉球大学理学部海洋自然科学科生物系(栗原晴子研究室)

3.勤務地:〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地
パラオ共和国の国際サンゴ礁研究センター(PICRC)への長期派遣あり

4.求人内容:「募集プロジェクト」
JST-JICA SATREPS研究領域「地球規模の環境課題の解決に資する研究」
プロジェクト課題名:「サンゴ礁島嶼系における気候変動による危機とその対策(パラオ共和国)
代表:中村崇」内の研究グループ(PI- 栗原 晴子)

本プロジェクトでは、最終目標としてパラオにおける持続的なサンゴ礁生態系の維持管理機構の構築を
目指しており、今回公募するポスドクには、パラオ共和国をフィールドとし、環境影響評価、モデリン
グ、GIS、MPA、群集生態等のキーワードに関連した研究課題を提案・実行していただきます(上記以外
でも可)。また本プロジェクトにおいては文理融合型のプロジェクトを目指しているため、現地での環境
教育(子供、学生、地元住民、役人を対象とした勉強会や講習会)やアウトリーチ活動、現場調整、現
場監督等も重要な任務となります。

5.応募条件:1)博士の学位を有する方。(採用時までに取得見込み可)
[求める人材]
1)サンゴ礁域での研究経験が有る方。
2)GISやモデル等を扱える方。
3)フィールド、ダイビング経験のある方が望ましい。
4)アウトリーチ、環境教育にも興味のある方。
5)パラオ共和国に長期滞在できる方。
6)独立して研究のできる方。
7)小さなコミュニティー内で、周りと良好な関係を構築・維持できるコミュニケーシ
ョン力のある方。

6.待遇:週30時間勤務とし、給与は国立大学法人琉球大学非常勤職員給与規程による。
健康保険・厚生年金・労働保険等の適用あり。

7.着任時期:2015年4月1日

8.必要書類:(A4版,様式任意)
1) 履歴書(写真貼付,学歴,職歴,学位取得年月日,所属学会,その他特記すべきこと)
2) 業績目録および主要論文別刷2編
3) これまでの研究概要(1枚程度)
4) 今後の抱負(今後の研究計画、プロジェクト参加への抱負など2〜3枚)
5) 所見を求められる方2名の氏名、所属、職位、連絡先(電話・メール)
※簡易書留とし「ポスドク応募書類在中」と朱書してください。
※原則として受け付けた応募書類は返却いたしません。応募書類の返却を希望される方は、切手を貼り宛名を記入した返信用封筒を同封してください。

9.その他:書類選考し、面接により決定。なお、面接時の交通費等は自己負担とします。

10.応募書類提出先
〒903-0213 沖縄県西原町字千原1番地 琉球大学理学部海洋自然科学科生物系事務室

11. 応募書類提出期限:2015年1月9日(金)必着

12. 問い合わせ先
琉球大学理学部海洋自然科学科生物系
栗原晴子 e-mail:haruko[アットマーク]sci.u-ryukyu.ac.jp
生物系事務室,電話:098-895-8577,Fax:098-895-8576

13.備考:琉球大学は「男女共同参画社会基本法」の趣旨に則り,男女共同参画を推進しており,女性研究者の積極的な応募を歓迎します。
(詳細は,琉球大学男女共同参画室HP http://www.gender.jim.u-ryukyu.ac.jp
及びうない研究者支援センターHP http://www.gender.jim.u-ryukyu.ac.jp/unai/unai01_purpose.php
をご参照ください。)
琉球大学のホームページ:http://www.u-ryukyu.ac.jp

生物塾」は,生物系1, 2年次の学生さんたちに研究活動を体験してもらう企画です.
4年次, M1, M2 の先輩たちがリーダーとして,一緒に研究プロジェクトを進めます.

今回初めて,生物塾の成果発表会を開催する運びとなりました.

学部生,院生の皆さんの参加をお待ちしております.

日時
12/5(金)6限
12/8(月)1限

場所
理系複合棟202室

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