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2018年8月13日 プレスリリース

琉球大学の研究者を含む国際的な科学者チームによると、サンゴ礁の構築を可能にするサンゴ類と、微細藻類間の相互関係は、これまでに想定されていたよりもかなり古く多様である。チームの研究では、サンゴ類と藻類の共生関係は、長い歴史の中で数多くの気候変動に耐えており、少なくとも一部は現代の地球温暖化にも耐える可能性が高いことが示唆された。

「過去の推定では、5000〜6500万年前にこれらの共生関係が開始されました。」と、ペン・ステート(米国)准教授であるトッド・ラジュネスは語る。 「しかし我々の研究では、近代のサンゴと共生藻類は、恐竜の時代から約1億6000万年前からずっと長く共生関係を持っていたことを示しています。環境変動によるそれぞれの厳しい局面の後、サンゴ類と共生藻類は、幾度も回復してきました。」とラジュネス准教授は語る。

微細藻類は、一般的に褐虫藻(渦鞭毛藻科 Symbiodiniaceae)として知られており、太陽光からエネルギーを獲得し、多様な海洋生物に利用されている。また、褐虫藻は経済的価値の高いサンゴ礁を構成するサンゴ類の細胞内に住んでいることが知られている。

研究チームは、DNA配列、系統解析、ゲノム比較などの遺伝的証拠を用いて、微細藻類の起源となる年代を算出した。彼らは、微細藻類が以前までの理解より、はるかに多様であることを明らかにするために、分子系統学的な解析結果に沿って、光学顕微鏡と電子顕微鏡を使用し、形態形質を比較する古典的な形態学的手法を用いた。その結果は、2018年8月9日に Current Biology という科学誌にオンラインで掲載された。

琉球大学のライマー・ジェイムズ准教授は、「多くの研究者がこれまで、褐虫藻はただ一つの属に集中していると考えてきました。 遺伝的手法を用いて、我々は、渦鞭毛藻科が、実際には少なくとも15属によって構成され、世界中で数百もしくはおそらく数千種を含んでいるという証拠を提供する。この新しい論文では、属数は1から7に増加し、さらに少なくとも8つの未記載属の可能性があることを明らかにしました。』と話し、これは重要だと彼は説明した。なぜなら、いくつかの共生藻は、他のものよりも環境変動に強いからである。このチームは、十年近くに渡り、褐虫藻の分類の見直しを行ってきた。

また、この論文の他の著者には、米国、韓国、サウジアラビアの大学の研究者が含まれている。

論文タイトル
Systematic Revision of Symbiodiniaceae Highlights the Antiquity and Diversity of Coral Endosymbionts

掲載雑誌
Current Biology
URL: https://doi.org/10.1016/j.cub.2018.07.008

著者
Todd C. LaJeunesse(1), John Everett Parkinson(2), Paul W. Gabrielson(3), Hae Jin Jeong(4,5), James Davis Reimer(6), Christian R. Voolstra(7) and Scott R. Santos(8)

1. Department of Biology, The Pennsylvania State University, 208 Mueller Laboratory, University Park, PA 16802, USA
2. Department of Integrative Biology, Oregon State University, 3029 Cordley Hall, Corvallis, OR 97331, USA
3. Herbarium and Biology Department, University of North Carolina-Chapel Hill, Coker Hall, CB 3280, Chapel Hill, NC 27599, USA
4. School of Earth and Environmental Sciences, College of Natural Sciences, Seoul National University, Seoul 151-747, Republic of Korea
5. Advanced Institutes of Convergence Technology, Suwon, Gyeonggi-do 16229, Republic of Korea
6. Molecular Invertebrate Systematics and Ecology Laboratory, University of the Ryukyus, 1 Senbaru, Nishihara, Okinawa 903-0213, Japan
7. Red Sea Research Center, Division of Biological and Environmental Science and Engineering (BESE), King Abdullah University of Science and Technology (KAUST), Thuwal 23955-6900, Saudi Arabia
8. Department of Biological Sciences and Molette Laboratory for Climate Change and Environmental Studies, Auburn University, 101 Rouse Life Sciences Building, Auburn, AL 36849, USA

問い合わせ先
ライマー・ジェイムズ
琉球大学理学部海洋自然科学科 生物系・准教授
e-mail: jreimer@sci.u-ryukyu.ac.jp
電話:090-7294-9279

 

 

写真1 西表島のサンゴ礁。褐虫藻は経済的価値の高いサンゴ礁を構成するサンゴ類の細胞内に住んでいる。
Photo credit: James Reimer

 

写真2 サンゴ類および他の無脊椎動物は、一般に褐虫藻と呼ばれる丸い金色茶色の微細藻類の高密度集団を含む。 典型的なサンゴ類は、サムネイルのサイズの組織の領域に1〜数百万個の共生細胞を有するであろう。
Photo credit: Todd LaJeunesse

7月23日〜8月1日 生物系の大学院生(5名)と教員(2名)が台湾・インドネシア・タイの4大学と本学が合同で実施している野外実習に参加しました。今年の実習は台湾の2大学が主催し、台湾の緑島と福山植物園で行われました。講義実習は全て英語で進められ、4カ国の学生が協力して課題に取り組みました。

 

緑島のタイドプールで見つかった不明種について議論する学生たち

 

早朝バードウォッチングをおこなう参加学生たち

 

緑島の台湾中央研究院海洋研究所での集合写真

 

福山植物園の山中で行動実験に用いるクモの巣を探す学生

 

採取した植物がCAM植物かどうかを判定する為に、組織混濁液の滴定をおこなう学生たち

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