月別アーカイブ: 7月 2017

理学部生物系および大学院理工学研究科のOB(広瀬裕一研究室,2010年博士(理学)取得)で,現在は鳥取県立山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館学芸員の太田悠造さんの本「海のクワガタ採集記:昆虫少年が海へ」が出版されます。

この本では,太田さんの琉大学部生,院生時代のことも詳しく書かれているそうです。ぜひご一読ください。

書籍情報
海のクワガタ採集記:昆虫少年が海へ
太田 悠造 (著)
出版社:裳華房
ISBN-10:4785351241
ISBN-13:978-4785351243
発売日:2017年7月26日
定価(税抜):¥1,500

去る2017年7月15日(土曜日)に開催された琉球大学オープンキャンパスにおいて、午前に行われた理学部説明会に続き、午後には理学部体験ツアーが開催されました。

生物系では、“サンゴ礁魚類の不思議を読み解こう!”(竹村明洋)、“地球の生物多様性パターンの探求:基礎研究をもとにして生物保全を考える”(久保田康裕)、“黒船と沖縄の生物学”(山崎秀雄)、“在学生との懇談会” を行い、多くの方にご来場いただきました。心より感謝申し上げます。

 

サンゴ礁魚類の不思議を読み解こう!(竹村明洋)

地球の生物多様性パターンの探求:基礎研究をもとにして生物保全を考える(久保田康裕)

黒船と沖縄の生物学(山崎秀雄)

在学生との懇談会

 2017年6月30日に理工学研究科博士課程前期2年の池内絵里さんらによる共同研究の成果「Non-bleached colonies of massive Porites may attract fishes for selective grazing during mass bleaching events」(著者:池内 絵里(琉球大・院・理工),大野良和(現OIST,琉球大・院・理工),井口 亮(沖縄高専・生物資源),中村 崇(琉球大・理・JST/JICA SATREPS))が国際誌のPeerJに掲載されました。

 本研究は、2016年夏季に沖縄県内の石西礁湖で起こった大規模サンゴ白化現象時の調査結果をまとめたもので、塊状ハマサンゴ群体の中でも、魚類が白化していない群体をより選択的に齧り取っていることを初めて示しました。一般的に高温ストレスに強く白化しにくいとされる塊状ハマサンゴ類における白化データも含まれた貴重な研究成果です。

 論文(英語)は右のリンクから無料で閲覧いただけます。https://peerj.com/articles/3470/

 

写真1:石西礁湖での大規模なサンゴの白化現象

 


写真2:白化したハマサンゴ

生物系では,高校の水産科および水産に関連する学科を卒業または卒業見込の方を対象とした推薦入試(推薦入試 II)を実施しています。

生物系は,漁業や海洋環境保全への応用も視野に入れた海洋生物の基礎研究(魚介類,サンゴ,藻類など)をテーマとする研究室が充実していますので,高校で学んだことを大いに活かすことができます。実際,水産高校出身の先輩学生たちが学部・大学院の各学年で活躍しています。

水産系の高校で学んだ海の生物が大好きなあなた,琉大生物系を受験してみませんか?

 

推薦入試 II(理学部海洋自然科学科生物系)
[下記は,前年度の情報に基づく平成29年6月時点での予定です。正式な発表,および,出願方法・日程などは,琉球大学入試課ウェブサイトに掲載予定の「平成30年度(2018年度)学生募集要項(特別入試)」のリリースをお待ちください。]

募集人員:1名

出願資格・要件:次の(1)〜(3)又は(4)に該当する者
(1) 高等学校等の水産に関する学科を平成30年3月卒業(修了)見込みの者及び学校教育法施行規則第93条第3項の規定に基づき平成29年度中に高等学校(水産に関する学科)を卒業又は卒業見込みの者。なお,水産高等学校専攻科在学中又は平成30年3月卒業見込みの者も対象とする。
(2) 特に生物学に強い関心と学習意欲を持ち,出身高等学校等の長が責任をもって推薦できる者。なお,学習成績概評がⒶに属する者。
(3) 合格した場合は,入学することを確約できる者。
(4) 本学において,個別の入学資格審査により,上記(1)〜(3)と同等以上であると認められ,入学資格認定書の交付を受けた者で,平成30年3月31日までに18歳に達する者。

入学者選抜の実施教科・科目等:( )内の数字は配点。
[大学入試センター試験(400)]5教科7科目
国(200)
【世B,日B,地理B,現社,倫,政経,倫・政経】から1(100)
数I・数A(必須),【数II・数B,簿・会,情報 (※)】から1(数学2科目合計で200)
【物理,化学,生物,地学】から2(理科2科目合計で200)
【英(リスニングを含む),独,仏,中,韓】から1(200)
以上のセンター試験の合計点(900点満点)に4/9を乗じた得点(400点満点)をセンター試験の得点とする。

(※) 数学の「簿記・会計」「情報関係基礎」で選択解答できる者は,高等学校等でこれらの科目を履修した者及び文部科学大臣の指定を受けた専修学校高等課程の学科の修了(見込み)の者に限る。

[個別学力検査等(400)]
面接(200),調査書(100),志願理由書(100)

総計 800点満点

 

慶良間諸島渡嘉敷島の阿波連沖のサンゴ(写真提供:生物系・中村崇 准教授)

2017年6月23日から28日にかけての6日間、西表島で生物学野外実習をおこないました。梅雨明けの抜けるような青空のもと、暑さには苦しめられましたが、事故もなく無事日程を終えることができました。実習中は、砂浜、マングローブ、山地、渓流など、様々な場所に出かけて豊かな自然に触れ、西表島でしか見られない貴重な生物にも数多く出会いました。限られた日数ではありましたが、参加した学生達は充実した時間を過ごせたのではないかと思います。

今回の実習は、琉球大学COC事業の地域志向教育推進経費の補助を受けて実施されました。このため、生物の観察に加え、人間の営みと自然環境の関わりという観点から、地域が抱える問題についても考えました。また、網取にある東海大学沖縄地域研究センターを訪問し、島の歴史や文化についても貴重な話を伺いました。東海大学の皆さんには、この場を借りて改めて御礼申し上げます。

 


マングローブ内の道無き道を進んで辿り着いたニッパヤシの群落


多くの生物がロードキルの犠牲になっています。西表島を代表する生物、
特別天然記念物のイリオモテヤマネコも例外ではありません。


南風見田の海岸では漂着ゴミの多さを実感し、改めてゴミ問題について考えさせられました。


網取にある東海大学沖縄地域研究センターでは、網取周辺の自然や、
廃村になった網取集落の話など、貴重で興味深い話を伺うことができました。


夜間におこなったライトトラップ。夜遅くまで捕まえた昆虫の種名を調べました。


浦内川のカンピレーの滝では、河川の魚類や渓流沿いの植物について学びました。


この実習で学んだことをきっかけに、ますます生物への興味が深まることを期待します!