2019年4月11日
理工学研究科博士後期課程の喜瀬浩輝さん(Reimer研究室)が2018年度の笹川科学研究奨励賞(公益財団法人 日本科学協会)を受賞しました。2019年4月19日(金)に東京で開催される笹川科学研究助成研究発表会・研究奨励の会において研究発表を行います。
研究課題:ヤドリスナギンチャク科の宿主転換による多様化の解明に向けた基礎的研究
ヤドリスナギンチャク科の宿主の多様性は高く、宿主転換による共生者の多様化への影響を明らかにする上で、最適な分類群である。その一方、基礎情報として不可欠な、本科の系統分類に関する研究例は少ない。本研究では、本科内の系統関係を把握し、宿主転換の変遷を明らかにすることを目的とした。その結果、本科スナギンチャク類は、系統的に大きく異なる分類群間でも宿主転換をしていることが明らかになった。また、未記載種を複数同定し、そのうち1種について新種記載を行った。
2019年3月22日
2019年3月20日(水)、生物系主催の平成30年度(2018年度)学科別学位授与式および保護者懇談会が実施されました。
生物系大学院生の Yee Wah Lau さん(ライマー研究室)、ライマー・ジェームス(James D. Reimer)准教授らが記載した八放サンゴの一種 Hana hanagasa が、「The top-ten marine species of 2018」に選出されました。「The top-ten marine species」は、海洋生物の世界的データベース「WoRMS (World Register of Marine Species)」の委員会が毎年作成するリストで、その年に新たに記載された海洋生物の中から特に注目すべき10種を選定したものです。海洋生物の新種記載は毎年2,000程度もあることから,このリストへの記載は世界的注目度の高さを示すものと言えます。
リンク:WoRMSプレスリリース(英文),Hana hanagasa 記載論文(英文) Lau et al. (2018)
2019年3月12日
本実習(進化生態学特別実験III)は台湾の中國文化大學と合同で行う学部生(2〜4年生)対象の国際教育プログラムで、H31年度で4回目を迎えます。今回は、2019年8月14日(水)〜 8月20日(火)の7日間、台湾(特有生物研究保育中心・低海抜試験場)での実習と、高美湿地(台中市)や鹿港(彰化県)でのエクスカーションを予定しています。登録に先立って、2019年4月9日(火)12:00より、理528室 理427室(2019年4月1日訂正)で説明会を行います。受講希望者は必ず参加してください。やむを得ず説明会に参加できない場合は、事前に伊澤か傳田まで連絡してください。
2019年3月7日
生物系の栗原晴子助教が、2019年度Pew海洋保全フェローシップ受賞者に決定しました。本賞は、世界中で海洋環境や保全に関係する仕事をしている研究者の中から選ばれるもので、2019年度は8名が受賞しています。本賞は1996年から始まり、過去172人の受賞者がおりますが、日本からは4人目の受賞者となります。本賞を受賞すると3年間、研究助成を受けることができ、その成果を社会へと還元し、海洋環境の保全の向上に貢献することが求められます。
受賞者一覧(英文)はこちらです。
<抜粋>
Haruko Kurihara, Ph.D.
Kurihara will work to reduce the vulnerability of Japanese coastal ecosystems and marine fisheries to ocean acidification caused by climate change by identifying ways to increase their resilience.
栗原晴子 博士
栗原は、気候変動による海洋酸性化に対する日本の沿岸生態系および海洋漁業の脆弱性を低減すべく、それらの回復力を増強する方策を探ろうとしている。
2019年2月21日
2019年2月21日、平成30年度海洋自然科学科生物系の卒業研究発表会が大学会館3階で開催されました。
今年は総勢43名の学生がポスター発表を行い、それぞれ、工夫を凝らしたポスターの前で
1年半に渡る研究の成果を、生物系教員や学生さん、研究員の方々に向けて発表しました。
発表会場の様子
2018年10月4日
琉球大学理学部および生物系では、学部生を対象とした複数の国際交流プログラムを実施しています。今回、2018年に行われた「済州大学自然科学部(韓国)との学生交流プログラム」ならびに「中国文化大学(台湾)との国際合同実習」について、参加した学生による報告会を開催いたします。多数の皆さんの参加をお待ちしております。
日時
11/16(金)5限
場所
理学部114室
2018年9月20日
博士研究員の小林峻さん(生物系・伊澤雅子研究室)が、平成30年度日本植物学会若手奨励賞を受賞し、9月14日から16日に広島で開かれた日本植物学会第82回大会において、表彰式に出席し、受賞講演を行いました。受賞研究タイトルは、「哺乳類媒植物ウジルカンダの送粉者の地域変異」です。送粉生態学の中でも研究が少なかった哺乳類による送粉生態の研究に取り組み、裂開という特殊な送粉メカニズム、花の構造と哺乳類の関係、送粉者シフトを明らかにし、未調査の東南アジアでは、コウモリ類以外の非飛翔性哺乳類に送粉を依存する植物が潜在的に多数あると推定した一連の研究成果が評価されました。
2018年9月13日
2018年9月2日から8日までの7日間、琉球大学農学部附属の与那フィールド(国頭村)において、中國文化大學理學院生命科學系(CCU)と琉球大学理学部生物系の学部生を対象とした国際合同実習を行いました。今回のテーマは、“ヤンバルクイナによる環境利用”。生物系から13名、CCUから15名の学部生と、生物系2名、CCU 2名の教員(Liao, Chi-Cheng先生、Chen, Yi-Huey先生)、5名のTA(中西希さん、小林峻君、大河原陽子さん、野澤文人君、Cheng, Yuan-Cheng君)、台湾特有生物研究保育中心のLin, Yu-Hsiuさんが参加しました。
実習の様子は こちら(PDF)からご覧いただけます。